経理が苦手な事業者は少なくありません。
特に40代で家庭を持ちながら事業を続けていると、「ちゃんとやらなければ」という焦りと、「時間も余裕もない」という現実の板挟みになります。
売上があっても不安が消えない。
税金の話になると気持ちが重い。
そんな状態が続くと、自分には向いていないのかもしれないと感じてしまいますよね。
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経理が苦手な人が、最初にほどくべき不安の正体
経理が苦手だと感じている人ほど、「自分は数字に弱い」「向いていないのかも」と思い込みがちです。ただ実際には、能力の問題というより、不安の正体が整理できていないだけのことが多いです。
経理が苦手=数字が弱い、ではない
「計算ができないから」「簿記の知識がないから」と考えてしまう人は多いですが、実際の経理作業で求められるのは高度な数学ではありません。決まった作業を、決まったタイミングでやる。それだけです。
それでも苦手意識が強くなるのは、何が正解かわからない状態で判断を求められるからです。
私も10人規模の会社で経理事務を担当していますが、最初から数字に強かったわけではありません。仕訳の意味も分からず、「間違えたらどうしよう」という不安ばかりでした。フリーランスでWebディレクターを始めたときも同じ。売上が出ても、経理のことを考えると気が重くて、つい後回しにしていました。
不安の原因は「分からない」より「決まっていない」
経理への不安は、知識不足ではなく、判断基準が曖昧なことから生まれます。
たとえば、こんな疑問です。
- どこまで自分でやればいいのか
- どの数字を見ていれば安心なのか
- いつ、どれくらいの時間をかければいいのか
こうした点が曖昧なままだと、作業そのものより判断に疲れます。
私も以前は「とりあえず全部ちゃんとやらなきゃ」と思い、帳簿も請求書も領収書も一気に片付けようとしていました。結果、途中で混乱して手が止まり、何も終わらないまま時間だけが過ぎる。終わったあとに残るのは、「やっぱり向いていない」という気持ちでした。
完璧を目指すほど止まってしまう理由
経理が苦手な人ほど、最初から正しくやろうとします。それ自体は悪くありませんが、完璧を前提にすると、動き出すハードルが一気に上がります。
少し間違えたら取り返しがつかないのでは。後から修正できないのでは。そんな不安が積み重なり、結局何も手を付けられなくなります。
会社の経理とフリーランスの経理を同時に抱え始めた頃、「どちらも中途半端になるのが一番怖い」と焦っていました。その焦りから調べ物ばかりが増え、作業は進まず、気持ちだけが消耗していく。今振り返ると、最初から完璧を求めすぎていたことが原因だったと思います。
この章のポイント
経理が苦手なのは能力不足ではなく、判断基準が曖昧なことが不安を生んでいます。完璧を目指すより、頭の中を整理することから始めましょう。
経理が苦手な人ほど、まず把握すべき最低限のお金
経理というと、帳簿や専門用語をきちんと理解することが大切だと思われがちです。ただ、家庭を持ちながら事業を続ける立場では、専門的な知識より「今の生活と事業が成り立っているか」を判断できる数字を把握することが何よりも安心につながります。
今月いくら使っていいか分かっていますか
経理が苦手な人ほど、「売上はいくらあるか」は見ていても、「今月あといくら使っていいか」は把握できていません。ここが分からないと、支出のたびに漠然とした不安がつきまといます。
本当に必要なのは、細かい内訳ではなく、今月の事業用のお金がどれくらい残っていて、その中からどこまで使ってよいのかという目安です。これが見えるだけで、判断のストレスはかなり減ります。
私もフリーランスを始めた当初は、請求額ばかりを気にして、支払いに使える金額をきちんと把握していませんでした。その結果、必要な出費をためらったり、逆に後から不安になったり。今思えば、「使っていい上限」を決めていなかったことが、余計な不安を生んでいました。
税金と生活費が混ざっていませんか
家庭持ちの事業者にとって特に注意したいのが、税金と生活費の境目が曖昧になることです。
売上が入る口座から生活費を出し、そのまま事業経費も支払っていると、「実際に自由に使えるお金」が分からなくなります。この状態が続くと、税金の支払い時期が近づいたときに急に不安が大きくなり、精神的にも追い込まれがちです。
私自身、会社で経理をしているのに、個人の事業ではこの点を軽く考えていました。「なんとなく残っているから大丈夫だろう」と思っていたお金が、実は税金分だったと気づき、焦った経験があります。難しい計算をする前に、まずは用途を分けて考えることが大切だと実感しました。
利益より「手元に残るお金」を見る
経理の話になると、「黒字か赤字か」という言葉がよく出てきます。ただ、家庭を支えながら事業を続ける立場では、利益よりも「今、手元にいくら残っているか」の方が現実的な判断材料になります。
| 見るべき指標 | 優先度 | 理由 |
|---|---|---|
| 手元に残る現金 | 高 | 支払いに直結する |
| 使っていい上限 | 高 | 日々の判断基準になる |
| 帳簿上の利益 | 中 | 実感とズレることがある |
帳簿上は黒字でも、支払いが先に来れば不安は消えません。逆に、利益が少なくても、手元資金に余裕があれば落ち着いて行動できます。
経理が苦手な人ほど、まずはこの感覚を大切にしてほしいです。細かい数字を完璧に追うより、「今の状態は続けられそうか」を判断できる視点を持つことが、次の一手を考える余裕につながります。
この章のポイント
専門的な帳簿より、生活に直結する数字を優先しましょう。手元に残るお金が見えていれば、不安は小さくなります。
自分でやる/任せるの判断は、ここで決める
経理が苦手だと、「いずれは誰かに任せたほうがいいのか」「でも、まだ自分でやるべきなのか」と迷います。この迷いが長く続くと、経理そのものより判断疲れの方が大きくなります。
自分でやった方がいい人の条件
経理を自分でやることが向いている人もいます。
- 事業規模が小さく、取引数が少ない
- 月に一度まとめて作業時間を確保できる
- 多少の手間がかかっても、自分でお金の流れを把握しておきたい
私もフリーランスを始めたばかりの頃は、外注やツールに頼るより、まずは自分で全体を把握したいと思っていました。ただその一方で、仕事が忙しくなると経理が後回しになり、「分かっているのに手を付けられない」状態に陥ったこともあります。
自分でやる選択は、時間と気持ちに余裕があることが前提になると感じました。
任せた方がいい人の条件
一方で、経理を任せた方が楽になる人もいます。
- 仕事や家庭で手一杯で、経理の時間を確保するのが難しい
- 判断が多い作業に強いストレスを感じる
- 経理より本業に集中したい
任せる方法には、いくつかの選択肢があります。
| 選択肢 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 手作業(Excel・紙) | 取引が少なく、時間がある人 | 判断が多く、継続が難しい |
| クラウド会計(freee会計など) | 判断を減らしたい人 | 初期設定に時間がかかる |
| 税理士・記帳代行 | 完全に任せたい人 | コストがかかる |
たとえば、freee会計のようなクラウド会計ソフトは、口座やクレジットカードと連携し、自動で記録を整理してくれます。すべてを人に任せるほどではないけれど、判断や入力の負担を減らしたい人にとっては、一つの選択肢になります。
ただし、こうしたクラウド会計ソフトが向いていない人もいます。
- 自分のペースで手作業したい人
- 初期設定や連携作業が苦手な人
- 取引がほとんどなく、月に数件程度の人
中途半端が一番つらくなる理由
経理で一番つらくなりやすいのは、「基本は自分でやるけれど、忙しいときだけ放置する」といった中途半端な状態です。この状態が続くと、後からまとめて処理しなければならず、結果的に負担が増えます。
私自身、会社の経理とフリーランスの経理を並行している中で、この中途半端さに何度も悩まされました。どちらも完璧にやろうとして、結局どちらも後回しになり、気持ちだけが焦っていました。
経理は「全部自分」か「全部任せる」かの二択ではありません。大切なのは、どこまでを自分が担当し、どこからを仕組みや人に任せるのかを先に決めておくことです。その判断をしておくだけでも、日々の迷いはかなり減ります。
この章のポイント
自分でやるか、任せるかは、時間と気持ちの余裕で判断しましょう。中途半端が一番つらくなります。
経理で迷わないために、最初に決めておく運用ルール
経理が苦手な人ほど、「どうやるか」より先に「どう回すか」を決めておかないと、途中で手が止まります。やり方を工夫しても、判断の回数が多いままだと、忙しい時期には続きません。
判断を減らすために先に決めること
経理が続かなくなる大きな理由の一つが、「毎回考えなければならないことが多い」状態です。
- 今日はやるべきか、後回しにしても大丈夫か
- これは経費なのかどうか
- どの項目に振り分ければいいのか
こうした判断が積み重なると、作業そのものより精神的な負担が大きくなります。
私もフリーランスの仕事が立て込んでいた時期、経理の判断を先延ばしにしていました。「あとでまとめてやろう」と思うほど、手を付けるのが億劫になり、結果的に不安だけが増えていった。後になって気づいたのは、判断を減らす仕組みを先に作っておくべきだったということです。
頻度・時間・担当を固定する
経理を続けるためには、「いつ・どれくらい・誰がやるか」を決めてしまうのが効果的です。
たとえば、
- 月に1回だけ確認する
- 作業時間は30分まで
- 判断が必要なところだけ自分が見る
といった具合に、枠を先に決めておくことで、経理が生活を圧迫しにくくなります。
ここで、クラウド会計ソフトの存在が選択肢として浮かびます。freee会計のようなツールは、日々の記録や仕訳の多くを自動で処理してくれるため、「判断する回数」を減らす助けになります。すべてを任せるわけではなく、判断が必要なところだけを見る、という使い方も可能です。
月1回で回る形をゴールにする
家庭と仕事を両立しながら事業を続けるなら、経理に毎週時間を取られる状態は現実的ではありません。目指したいのは、月に一度確認すれば全体が把握できる形です。
そのためには、日々の入力を完璧にするよりも、後から見返しやすい状態を保つことが大切です。
私も、会社の経理と自分の事業の経理を同時に抱える中で、最初は細かく管理しようとして疲れてしまいました。今は「月1回で全体が分かるか」を基準に運用を考えています。その方が、経理への抵抗感が減り、気持ちも少し楽になりました。
この章のポイント
続かない原因は判断の多さです。頻度・時間・担当を先に決め、判断を減らす仕組みを作りましょう。
まとめ
経理が苦手な人が最初にやるべきことは、知識を増やすことでも、完璧な管理を目指すことでもありません。まずは、不安の正体を整理し、最低限見るべきお金を決め、自分でやる範囲と任せる範囲をはっきりさせることです。家庭を持ちながら事業を続けていると、経理にかけられる時間や気力には限りがあります。無理に頑張り続けるより、「続けられる形」を優先した方が、結果的に安定します。この先どう進むかは人によって違います。手作業で続ける人もいれば、ツールを使う人、専門家に任せる人もいます。大切なのは、自分の時間や家族への影響を含めて、納得できる選択をすることです。



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